ミュージカル・・・その3
ラ・マンチャの男
なおかつテーマも哲学的であり、よくこれがブロードウェイ・ミュージカルになったと思うほど当時としては前衛的な作品だ。
実際、初演されたのはオフブロードウェイだが、まずジャーナリストに注目され、六六年にはトニー賞の作品、作詞・作曲、演出、装置、主演男優賞を獲得した。
ちなみに日本版の装置はオリジナルを踏襲している。
一見シンプルな円形の張り出し舞台だが、薄暗い地下牢が劇中劇によって想像力を刺激する豊かな劇空間となり、時折それを切り裂くように、遥か上から裁判所の象徴である巨大な階段が下りてくる演出も卓越したものだ。